「太平電機のCO2削減の取り組みについて」
★2024年3月、太平電機はカーボンニュートラルを達成いたしました
【はじめに】地球温暖化対策を話し合う国連気候変動枠組み条約の第26回締約国会議(COP26)が2021年10月31日、英グラスゴーで始まりました。各国が産業革命前からの気温上昇を「1.5度」に抑えられるかが話し合われました。
世界では山火事や、極地の氷の減少、ツンドラの凍土の氷解、海面上昇、大型台風の発生など多くの気候変動による現象が起こっています。
これらは人類の生活を脅かすだけでなく、野生動物にも影響を与えています。
日本の野生動物の例として、ライチョウの問題があります。ライチョウは氷河期に大陸から日本に入ってきて、その後暖かくなったときに高山の山頂付近の寒冷地に生き残ったと言われ、日本は世界の南限となっています。ライチョウの餌は高山植物ですが、温暖化により、鹿が山頂付近に上ってきてそれを食べてしまったり、また天敵のハヤブサ類やカラス類、ニホンザル、やイタチ、テンなどが高山の山頂部に侵入し、ライチョウが捕食されています。
これ以上温暖化が進むとライチョウは生息地をさらに減らし、絶滅に向かって進んでしまいます。
【日本政府のCO2削減目標】は、2013年比で、2030年にCO2を46%削減、2050年にゼロにする目標を立てています。これをきっかけに新技術が育ち、大きな産業になることを期待しています。
【太平電機】では、過去から太陽電池の販売、蓄電としてリチウムイオン電池の販売など、販売する商品でCO2削減が広まることを目指してきました。
自社で排出するCO2は環境省が普及を進める環境マネジメントシステム「エコアクション21」の認証をその開始初年度に取得し(認証番号139番)、毎年の審査を経て、CО2削減を推進してきました。
エコアクション21 中央事務局 一般財団法人 持続性推進機構(IPSuS) (ea21.jp)
以下は政府の基準である2013年度時点からの削減目標と、弊社の削減の進捗状況を比較してみました。
年度 | 日本政府目標2013年比削減率% |
2030 | 46 |
2050 | 100 |
太平電機CO2排出量 (kg-CO2) | ||||||
年度 | ガソリン | 軽油 | 電気 | 都市ガス | 合計 | 2013年削減率% |
2013 | 9168 | 10264 | 10730 | 80 | 30162 |
|
2019 | 4628 | 5953 | 7210 | 0 | 17791 | 41 |
2023 | 511 | 2415 | 0 | 0 | 2926 | 90 |
2024予定 | 494 | 1250 | 0 | 0 | 1744 | 94 |
2025予定 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
★政府の方針よりも早くカーボンニュートラルを達成いたしました。
【あゆみ】弊社内の削減対策は、順番として下記のとおりです。
・2005年にエコアクション21に登録しCO₂のカウント開始、蛍光灯の節電からスタート
(当時約40000kg-CO₂排出)
・ハイブリッド車の導入
・ガスの廃止、オール電化へ切り替え
・LED照明の全面導入
・埼玉営業所の屋根に太陽電池パネルを導入
日中の営業所で使用する電力の大半をソーラーで生まれた電気に切り換え、CO₂を削減しています。
・さらに2021年度は購入する電力の契約を100%自然再生エネルギーの電力とし、電気から出るCO2はゼロになりました。このことを「かながわ再エネ電力利用応援プロジェクトRE100」に申請し、県内で13番目の会社として認定されました。使用する電力がすべて再生可能エネルギー由来となり、電力からのCO₂排出はゼロとなりました。
・電気自動車を逐次導入し、すべての営業車両が2024年3月に切り替わりました。CO₂の発生しない電気を電気自動車に充電し、脱炭素納品・脱炭素営業がおこなえるようになりました。(下段写真)
かながわ再エネ電力利用応援プロジェクト - 神奈川県ホームページ (pref.kanagawa.jp)
【スコープ(Scope)とは】スコープ(Scope)とは、温室効果ガスの排出量を測定する範囲のことを指し、スコープ1,2,3に分類されます。スコープの概念は、温室効果ガス算定・報告の国際基準である「GHGプロトコル」に定義されています。GHGプロトコルは、世界で最も広く認知・支持されている国際基準で、日本でも、温室効果ガス排出量の算定基準としてGHGプロトコルが推奨されいています。
スコープ1:自社使用燃料
スコープ2:自社使用電力
スコープ3:自社の事業活動に関連した他社の排出
太平電機はスコープ2までの脱炭素を達成しました。
【太平電機の今後】私たちは、スコープ3の達成と、カーボンマイナスへの挑戦をはじめています。現在の取り組み事例を一部紹介いたします。
①everiwaへの参加
弊社でEVを充電する場合はCO₂が発生しませんが、他の充電設備で充電する場合はCO₂を発生させて
しまいます。また、スコープ3として考えると、弊社の仕入れ先がCO₂を発生させないEVによる納品 や来訪が必要となります。そのため、脱炭素の充電設備を弊社をはじめ日本に普及させていく必要があ
ります。太平電機自らも脱炭素の充電設備を普及させるべくeveriwaのメンバー企業となりました。
(パナソニック様発足のEV充電施設を広めて社会課題解決を目指す共創型コミュニティ)
②キイノクスプロジェクトへの参加
⇒本社事務所に国産木材のデスク、天板を導入、国産木材利用促進プロジェクト「キイノクス」へ
参加いたしました。このデスク導入により、CO₂固定量は0.18t、植樹した木が成長してCO₂を吸
収する量(貢献量)は0.27t、合計0.45tが見込まれています。
★詳細はこちら
さらに、国産木材の利用を増やせばカーボンマイナスにつながります。
③環境配慮型 コピー用紙への切り替え
⇒間伐に寄与する「森の町内会」コピー用紙の購入を開始。
④他社様への生物多様性支援としての提案
⇒企業様の工場敷地や庭、未利用の山林の生物を調査し、昆虫や野鳥を引き寄せる植樹の提案な
ど支援をしています。植樹により、CO₂の吸収を進めます。
⑤仕入れ先への脱炭素の輪を広める活動を実施
⇒太平電機は、2005年からはじまったエコアクション21に初年度から取り組みを続け、139番目に
登録されました。それから、様々な取り組みにより脱炭素を達成することができました。今まで
培ってきたノウハウを仕入れ先様へも提案し、非常に難しいスコープ3の達成を目指していきま
す。
環境経営は今後の企業経営として必須となり、最低限ではなく、戦略性を持って積極的に取り組むべきものと思っています。中小企業だからこそ小回りを利かせ、スピードを武器とできます。脱炭素を達成した太平電機だからこその視点をもち、これからもSDGsの取り組みを第一優先に位置づけ、歩みを進めてまいります。
脱炭素のEV充電設備を日本に普及させていく必要があります。
太平電機自らも脱炭素のEV充電設備を普及させるべくeveriwaのメンバー企業となりました。(パナソニック様発足のEV充電施設を広めるコミュニティ)
太平電機は、2005年からはじまったエコアクション21に初年度139番目に登録され、脱炭素を達成しました。今まで培ってきたノウハウを仕入れ先様へも提案し、調達品の脱炭素(スコープ3)を目指いしていきます。